危険物取扱者試験例題集

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例題集 NO3 問題

 例題は法令15問、物理化学10問、性質10問が1パターンになります。

例題集 NO3 問題

危険物に関する法令
問題1 法令上、危険物の品名について、次のうち誤っているのはどれか。     

(1)

1分子を構成する炭素の原子の数が1個から3個までの飽和1価アルコールは、アルコール 類に該当する。

(2)

1気圧において、発火点が100℃以下のもの又は引火点が零下20℃以下で沸点が40℃以 下のものは、特殊引火物に該当する。

(3)

1気圧において、引火点が21℃未満のものは、第一石油類に該当する。

(4)

1気圧において、引火点が21℃以上70℃未満のものは、第二石油類に該当する。

(5)

1気圧において、引火点が70℃以上250℃未満のもの、ただし組成を勘案して総務省令で 定めるものを除いたものは、第三石油類に該当する。

解説

(5)が誤り
1気圧において、引火点が70℃以上200℃未満のもの、ただし組成を勘案して総務省令で 定めるものを除いたものは、第三石油類に該当する。
品名 区分内容(定義)
特殊引火物  特殊引火物とは、ジエチルエーテル、二硫化炭素その他1気圧において、発火点が100℃以下のもの又は引火点が−20℃以下で沸点が40℃以下のものをいう。 
第一石油類  第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他1気圧において引火点が21℃未満のものをいう。 
アルコール類  アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコール(変性アルコールを含む。)をいい、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。 
第二石油類  第二石油類とは、灯油、軽油その他1気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。 
第三石油類  第三石油類とは、重油、クレオソート油その他1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。 
第四石油類  第四石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他1気圧において引火点が200℃以上250℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。 
動植物油類 動植物油類とは、動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものであつて、1気圧において引火点が250℃未満のものをいい、総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く。
問題2 法令上、屋外貯蔵所で貯蔵できない危険物は次のうちどれか。   

(1)

ジエチルエーテル

(2)

 灯油

(3)

クレオソート油

(4)

重油 

(5)

ギアー油

解説

(1)が正しい
ジエチルエーテルは特殊引火物
屋外貯蔵所で貯蔵、取扱うことができる危険物
第二類  第四類
硫黄、硫黄のみを含有するもの 
引火性固体(引火点が0度以上のもの) 
(固形アルコール、ラッカーパテ、ゴムのり) 
第一石油類(引火点が0度以上のものに限る。) アルコール類、第二石油類、第三石油類 第四石油類若しくは動植物油類
特殊引火物は貯蔵できない。 
第一石油類は引火点が0度以上のものを貯蔵。 
↑ガソリン、アセトン、ベンゼン、メチルエチルケトン等引火点が零度より下のものは貯蔵できない。 トルエン(引火点4℃)、ピリジン(引火点20℃)は貯蔵できる。

ポイント

屋外貯蔵所は屋外の場所で、指定された危険物を貯蔵し、又は取扱う貯蔵所となっており出題傾向として上記のような問題はよく出る。
問題3 第四類の危険物の指定数量について、次のうち誤っているのはどれか。    

(1)

特殊引火物の指定数量は50Lである。

(2)

第一石油類の水溶性液体とアルコール類の指定数量は400Lである。

(3)

第二石油類の水溶性液体と第三石油類の非水溶性液体の指定数量は2,000Lである。

(4)

第三石油類の水溶性液体の指定数量は6,000Lである。

(5)

 動植物油類の指定数量は10,000Lである。

解説

(4)が誤り
第三石油類の水溶性液体の指定数量は4,000Lである。

問題4

法令上、製造所から一定の距離(保安距離)を保たなければならない保安対象物はどれか。     

(1)

病院

(2)

大学、短期大学

(3)

7,000Vの高圧埋設電線

(4)

製造所の敷地内にある住宅

(5)

重要文化財を保管するための倉庫

解説

(1)が正しい

(2)

大学、短期大学(消防法の学校は幼稚園から高校まで)

(3)

7,000Vの高圧埋設電線(7,000Vを超える特別高圧架空電線から必要)

(4)

製造所の敷地内にある住宅(敷地外にある住宅は必要)

(5)

重要文化財を保管するための倉庫(単なる倉庫であるため必要ない)

ポイント

ちょっとしたひっかけ問題である。
問題5 次の危険物を同一場所で貯蔵する場合、指定数量の倍数が最も大きいものはどれか。    

(1)

メチルアルコール400Lと軽油500L

(2)

軽油1000Lと重油1000L

(3)

特殊引火物50Lと灯油500L

(4)

ガソリン100Lと重油3000L

(5)

ガソリン50Lと灯油800L

解説

(4)が正しい

(1)

400÷400+500÷1000=1.5

(2)

1000÷1000+1000÷2000=1.5

(3)

50÷50+500÷1000=1.5

(4)

100÷200+3000÷2000=2

(5)

50÷200+800÷1000=1.05
問題6 屋内貯蔵所(平屋建て以外のものは除く)の基準として、次のうち誤っているのはどれか。   

(1)

指定数量の倍数に応じ保有空地が必要である。

(2)

貯蔵倉庫に架台を設ける場合は、不燃材料で造ること。

(3)

屋根は軽量な不燃材料でふき、天井を設けること。

(4)

延焼の恐れのない外壁に設ける窓及び出入り口は、防火設備を設けること。

(5)

一定の場合を除き、貯蔵倉庫は独立した専用の建築物とすること。

解説

(4)が誤り
貯蔵倉庫は、屋根を不燃材料で造るとともに、金属板その他の軽量な不燃材料でふき、かつ、天井を設けないこと
問題7 屋内貯蔵所を新設し、使用開始するまでの順序で正しいのはどれか。   

(1)

設置許可申請→許可→着工→完成→完成届出→使用開始 

(2)

設置許可申請→許可→着工→完成→完成検査申請→完成検査→完成検査済証交付→ 使用開始 

(3)

設置許可申請→着工→許可→仮使用→完成検査申請→完成→完成検査→ 完成検査済証交付→使用開始

(4)

設置許可申請→着工→完成検査申請→完成→完成検査→完成検査済証交付→許可→ 使用開始

(5)

設置許可申請→着工→完成検査申請→完成検査→完成検査済証交付→使用開始

解説

(2)が正しい
製造所等を設置・変更のフロー
完成検査前検査 (グレーの部分)
製造所等で、液体の危険物を貯 蔵、取扱うタンクがある場合、全 体の完成検査を受ける前に市町 村長等に完成検査前検査申請を 行い、検査を受けなければならな い。 
<内容> (1)基礎・地盤検査 (2)溶接部検査 (3)水張・水圧検査 ただし、基礎・地盤検査及び溶接 部検査においては容量1,000KL 以上の液体危険物を貯蔵する屋 外貯蔵タンクに限られている。
問題8 法令上、市町村長等から製造所等に対して出される許可の取り消しに該当しないのは、次 のうちどれか。   

(1)

危険物保安監督者を定めていないとき。 

(2)

位置、構造又は設備を無許可で変更したとき。

(3)

位置、構造又は設備に係る措置命令に違反したとき。

(4)

 完成検査済証の交付前に設備を使用したとき。

(5)

政令で定める屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所の保安検査を受けないとき。

解説

(1)が正しい
危険物保安監督者を定めていないときは、使用停止命令に該当する。
設置許可の取り消し、または使用停止命令該当事項  (施設に関すること)
@ 位置、構造又は設備を無許可で変更した時(無許可変更) 
A 完成検査済証の交付前に使用した時又は仮使用の承認を受けないで使用したとき(完成検査前使用) 
B 位置、構造又は設備にかかわる措置命令に違反したとき(措置命令違反) 
C 政令で定める屋外タンク貯蔵所又は移送取扱所の保安の検査を受けないとき(保安検査未実施) 
D 定期点検の実施、記録の作成、保存がなされないとき(定期点検未実施)
使用停止命令該当事項  (人に関すること)
@ 危険物の貯蔵、取扱い基準の遵守命令に違反したとき。ただし、移動タンク貯蔵所については、市町村長の管 轄区域において、その命令に違反したとき。 
A 危険物保安統括管理者を定めないとき又はその者に危険物の保安に関する業務を統括管理させていないとき。 
B 危険物保安監督者を定めないとき又はその者に危険物の取扱作業に関して保安の監督をさせていないとき。 
C 危険物保安統括管理者又は危険物保安監督者の解任命令に違反したとき。

ポイント

設置許可の取り消し、または使用停止命は所有者等に対して市町村長等が行う
個人的なことは該当しない!
問題9 製造所等の定期点検について、次のうち正しいのはどれか。だだし、規則で定める漏れの 点検は除く。     

(1)

危険物取扱者以外の者は、危険物取扱者の立会いがあっても点検することができない。

(2)

点検記録は、1年間保存しなければならない。

(3)

点検は原則として1年に1回以上実施しなければならない。

(4)

丙種危険物取扱者は点検を行うことができない。

(5)

危険物施設保安員は点検を行うことができない。

解説

(3)が正しい

(1)

危険物取扱者以外の者は、危険物取扱者の立会いがあれば点検することができる

(2)

点検記録は、3年間保存しなければならない。

(4)

丙種危険物取扱者は点検を行うことができる

(5)

危険物施設保安員は点検を行うことができる
製造所等の定期点検
すべての製造所等の所有者、管理者又は占有者には、その位置、構造及び設備の技術上の基準維持義務が 課せられている。 
当該所有者等は、常に自ら、製造所等が消防法第10条第4項に定める基準に適合しているか否かをチェックし なければならない。このため、一定の製造所等の所有者等は、1年に1回以上点検し、その点検記録を作成し、3年間これを保存することが義務付けられている。
実施対象危険物施設
対象となる製造所等  貯蔵し、又は取扱う危険物の数量等
製造所  指定数量10倍以上及び地下タンクを有するもの 
屋内貯蔵所  指定数量の150倍以上 
屋外タンク貯蔵所  指定数量の200倍以上 
屋外貯蔵所  指定数量の100倍以上 
地下タンク貯蔵所  すべて 
移動タンク貯蔵所  すべて 
給油取扱所  地下タンクを有するもの 
一般取扱所  指定数量10倍以上及び地下タンクを有するもの 
移送取扱所 すべて

ポイント

所有者等は1年に1回以上定期点検を実施、記録は3年間保存!届出義務はなし!
問題10 危険物取扱者について、次のうち誤っているのはどれか。    

(1)

甲種危険物取扱者は、全類の危険物の取扱いと立会いができる。

(2)

危険物取扱者は、危険物の取扱い作業に従事するときは、法令で定める危険物の貯蔵、取 扱いの技術上の基準を遵守し、その危険物の安全の確保について細心の注意をはらわな ければならない。

(3)

乙種危険物取扱者は、免状に指定された類の危険物の取扱いと立会いができる。

(4)

乙種危険物取扱者の立会いがあれば、危険物取扱者以外のものも定期点検を行うことがで きる。ただし規則で定める漏れの点検は除く。 

(5)

危険物施設保安員を置く製造所等の危険物取扱者は、危険物施設保安員から作業開始の 前に、危険物取扱に関する保安上の説明をうけること。

解説

(5)が誤り
そのような規則はない。
免状の種類と取扱い又は立会いができる危険物
免状の種類  取扱いができる危険物の種類  立会いができる危険物の種類 
甲種  すべての危険物  すべての危険物 
乙種  免状に指定された類  免状に指定された類 
丙種 ガソリン、灯油、軽油、第三石油類(重油、潤滑油及び引火点が130℃以上のもの)第四石油類及び動植物油類 立会いはできない

ポイント

丙種は危険物の取扱いの立会いは出来ないが、点検の立会いは出来る!
問題11 製造所等の所有者が危険物保安監督者として選任し、危険物の取扱い作業について保安 の監督をさせることができる者は、次のうちどれか。   

(1)

甲種危険物取扱者で実務経験が3ヶ月以上の者。

(2)

乙種危険物取扱者で実務経験が6ヶ月以上の者。 

(3)

丙種危険物取扱者で実務経験が6ヶ月以上の者。

(4)

危険物施設保安員で実務経験が3ヶ月以上の者。 

(5)

危険物保安統括管理者で実務経験が3ヶ月以上の者。

解説

(2)が正しい
政令に定める製造所等の所有者、管理者又は占有者は、危険物の取扱作業に関して、その危険物を取り扱う ことができる危険物取扱者(甲、乙)で、6ヶ月以上の危険物取扱いの実務経験を有する者から危険物保安監督者を選 任して、保安の監督をさせ、その旨を遅滞なく市町村長等に届け出ること。解任した時も同様 とされてる。
問題12 危険物の取扱作業の保安講習について、次のうち正しいのはどれか。

(1)

甲種危険物取扱者は、原則として5年に1回、保安講習を受けなければならない。 

(2)

丙種危険物取扱者は、原則として2年に1回、保安講習を受けなければならない。 

(3)

乙種危険物取扱者は、原則として1年に1回、保安講習を受けなければならない。 

(4)

危険物施設保安員は、すべてこの講習を1年に1回受けなければならない。 

(5)

危険物取扱者であっても、現に危険物取扱作業に従事していない者は、この講習を受ける 義務はない。

解説

(5)が正しい
危険物取扱者であっても、現に危険物取扱作業に従事していない者は、この講習を受ける 義務はない
問題13 危険物の運搬について、次のうち誤っているものはどれか。   

(1)

運搬容器は収納口を上に向けて積載しなければならない。 

(2)

運搬容器の外部は危険物の品名、数量等を表示し積載しなければならない。 

(3)

指定数量以上の危険物を運搬する場合は、車両の前後の見やすい位置に一定の標識を掲 げなければならない。

(4)

指定数量以上の危険物を運搬する場合は、危険物取扱者の乗車が義務付けられている。

(5)

指定数量以上の危険物を運搬する場合は、運搬する危険物に適応する消火設備を備え、 休憩等のため車両を一時停止させるときは、安全な場所を選び、かつ、運搬する危険物の 保安に注意しなければならない。

解説

(4)が誤り
指定数量以上の危険物を運搬する場合であっても、危険物取扱者の乗車は必要ない。
運搬方法
指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合は、車両に0.3m平方の地が黒色の板に黄色の反射塗料その 他反射性を有する材料で と表示した標識を車両の前後の見やすい箇所に掲げること。 
指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合には、積み替え、休憩、故障等のため車両を一時停車させると きは、安全な場所を選び、運搬する危険物の保安に注意すること。 
指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合には、危険物に適応する消火設備を備えること。 

ポイント

危険物の運搬だけなら指定数量にかかわらず危険物取扱者でなくてもよい!
問題14 危険物の貯蔵、取扱いの基準として、誤っているのはどれか。   

(1)

危険物のくず、かす等は1日に1回以上廃棄、処理をすること。 

(2)

危険物が残存している機械器具等を修理する場合は、危険物がこぼれないように細心の注 意をして行うこと。

(3)

製造所等の計量口は、計量するとき以外は閉鎖しておくこと。

(4)

危険物は、海中や水中に流出又は投下しないこと。 

(5)

廃油を焼却するときは、安全な場所で安全な方法で見張り人をつけて行うこと。

解説

(2)が誤り
危険物が残存し、又は残存しているおそれがある設備、機械器具、容器等を修理する場合は、安全な場所 において、危険物を完全に除去した後に行うこと。
問題15 移動タンク貯蔵所によりガソリンを移送中、タンクから漏れを発見した場合の措置として、次 のうち誤っているのはどれか。 

(1)

土、砂、布等を使用してガソリンの拡散を防止するために緊急処理を講じた。 

(2)

流出箇所を確認したところ、少々の流出であったので、急いで目的地に向かった。 

(3)

火災の発生に備えて消火器を風上側に設置するとともに、事故内容を消防機関に通報し た。 

(4)

ガソリンの流出を近所の人や通行人に知らせ、火を使用しないよう協力を呼びかけた。 

(5)

安全な場所を選んで速やかに停車し、エンジンを停止した。

解説

(2)が誤り
危険物を運搬中、移送中に危険物が著しく漏れるなどの災害が発生する恐れがある場合は、災害を防止するための応急措置を とり、消防機関その他の関係機関に通報すること。
基礎的な物理学及び基礎的な化学
問題16 可燃性液体は、霧状にすると火が着きやすくなるが、その理由として誤っているのはどれ か。    

(1)

単位体積当たりの表面積が大きくなるから。

(2)

噴霧系の物質は、熱伝導率が小さいから。

(3)

噴霧状にするときに生ずる摩擦熱により液温が上昇するから。

(4)

空気と適度に混合しあうから。 

(5)

蒸発しやすくなるから。

解説

(3)が誤り
摩擦熱などは発生しない。
問題17 エタノールの燃焼の反応式は、次のとおりである。    
CHCHOH + 3O → 2CO + 3HO 
このとき、エタノール1molを燃焼させるのに必要な理論酸素量は、次のうちどれか。ただし、原子量はC=12、O=16、H=1とする。

(1)

32g

(2)

46g

(3)

64g 

(4)

96g 

(5)

142g

解説

(4)が正しい
エタノール1molを燃焼させるのに必要な理論酸素量は、3Oである。
3O2 のモル質量は 3×16×2=96
問題18 次のうち、可燃物と燃焼の組み合わせで、正しいのはどれか。    

(1)

コークス・硫黄 ・・・・・・・・・・・ 表面燃焼 

(2)

なたね油・木炭 ・・・・・・・・・・・ 蒸発燃焼 

(3)

 硫黄・アセトアルデヒド ・・・・・・・・・・・ 蒸発燃焼 

(4)

木炭・セルロイド ・・・・・・・・・・・ 分解燃焼 

(5)

ニトロセルロース・アセトン ・・・・・・・・・・・ 自己燃焼

解説

(3)が正しい

(1)

コークス・硫黄 ・・・・・・・・・・・表面燃焼・蒸発燃焼

(2)

なたね油・木炭・・・・・・・・・・・蒸発燃焼・表面燃焼

(4)

木炭・セルロイド ・・・・・・・・・・・表面燃焼・自己燃焼

(5)

ニトロセルロース・アセトン・・・・・・・・・・・自己燃焼・蒸発燃焼
<燃焼の種類>
分類 燃焼の仕方 可燃物例
蒸発燃焼 蒸発した蒸気が燃焼 4類危険物、硫黄、黄リン、ナフタリン
分解燃焼 熱分解によって発生した蒸気が燃焼 木材、パラフィン、ローソク、石炭、プラスチック
自己燃焼 分解燃焼のうち、物質中に酸素を含有する物が燃焼 セルロイド、ニトロセルロース、火薬
表面燃焼 固体自身が固体表面で燃焼 炭、木炭、コークス、アルミニウム箔
問題19 次の文の( )内に当てはまる語句として、正しいのはどれか。  
「ある可燃性液体蒸気の燃焼範囲が、1.4vol%〜7.6vol%である。これは( )の中で、可燃性液体に蒸気が1.4L〜7.6L含まれている状態で点火すると引火することを意味する。 」 

(1)

酸素10L

(2)

 空気10L

(3)

可燃性液体と蒸気と酸素の混合気体100L

(4)

可燃性液体の蒸気と空気の混合気体100L

(5)

可燃性液体の蒸気と空気の混合気体9L

解説

(4)が正しい
「ある可燃性液体蒸気の燃焼範囲が、1.4vol%〜7.6vol%である。これは可燃性液体の蒸気と空気の混合気体100Lの中で、可燃性液体に蒸気が1.4L〜7.6L含まれている状態で点火すると引火することを意味する。 」 

ポイント

燃焼範囲は可燃性液体の蒸気と空気の混合気体に占める可燃性液体の蒸気の割合である!
問題20 引火点について、次のうち誤っているのはどれか。     

(1)

可燃性液体が、燃焼下限界の蒸気を発生するときの液体の温度を引火点という。

(2)

液体の温度が引火点より低い場合は、燃焼に必要な濃度の蒸気は発生しない。

(3)

引火点は物質によって、異なる値を示す。

(4)

可燃性液体の温度が、その引火点より高いときは、火源により引火する危険がある。

(5)

液温が引火点に達すると、液体表面からの蒸発に加えて、液体内部からも気化し始める。

解説

(5)が誤り
液体表面からの蒸発に加えて、液体内部からも気化し始めるのは沸騰の説明である。
<引火点> 可燃性の物質から発生する可燃性蒸気の濃度が、燃焼範囲の下限値に達したときの液温をいう。
問題21 静電気の帯電について、次のうち誤っているのはどれか。    

(1)

引火性液体に帯電すると、電気分解を起こす。

(2)

電気の不導体に帯電しやすい。

(3)

一般に合成繊維製品は、綿製品より帯電しやすい。

(4)

湿度が低いほど、帯電しやすい。

(5)

 帯電防止策として、接地する方法がある。

解説

(1)が誤り
引火性液体に帯電しても、電気分解を起こすようなことはない
電気分解は、化合物に電圧をかけることで、陰極で還元反応、陽極で酸化反応を起こして化合物を化学分解する方法
問題22 金属の性質として、次のうち誤っているのはどれか。  

(1)

亜鉛や鉄などは、水素を発生しながら酸に溶ける。

(2)

金属の種類によってイオンになりやすさが異なる。

(3)

希硫酸に溶けないものがある 。 

(4)

金属は燃焼しない。

(5)

比重が4よりも小さいものを軽金属、4より大きいものを重金属という。

解説

(4)が誤り
金属(鉄、マグネシウム等)は燃焼する。
金属の性質 
@ 金属光沢がある。 
A 電気や熱の良導体である。又鉄やマグネシウムのように燃焼するものもある。 
B 一般に融点が高い。 
C 展性、延性がある。 D 比重が大きい(ナトリウム、カリウム、リチウムなどは例外) 
E 常温で固体である。(水銀などは例外) 
F 水と激しく反応するものがある(ナトリウム、カリウムなど)
問題23 酸化と還元についての説明のうち、誤っているのはどれか。  

(1)

化合物から水素が失われる反応は酸化である。 

(2)

還元とは、例えば金属の酸化物から酸素が奪われて金属に戻るような反応である。

(3)

ある物質の元素が電子を放出したり、電子を奪われたりする反応が酸化という。 

(4)

酸化剤とは、他の物質を酸化して自ら還元される物質をいう。

(5)

同一反応系において、酸化と還元は同時に起こることはない。

解説

(5)が誤り
同一反応系において、酸化と還元は同時に起こり、酸化還元反応という。
問題24 鋼製の危険物配管を埋設する場合、次のうち最も腐食しにくいものはどれか。 

(1)

土壌埋設配管が、コンクリートの中の鉄筋に接触しているとき。 

(2)

直流電気鉄道軌道(レール)に接近した土壌に埋設されているとき。 

(3)

エポキシ樹脂塗料に完全に被覆された土壌に埋設されているとき。 

(4)

砂層と粘土層の土壌にまたがって埋設されているとき。 

(5)

土壌中とコンクリート中にまたがって埋設されているとき。

解説

(3)が正しい
エポキシ樹脂塗装は船舶や釣り竿の塗装にも使われている、
腐食を防ぐ方法 
@ 施工時に塗装の表面を傷つけない。 
A コンクリートの調合では、海砂でなく山砂を使用する。 
B 地下水との接触をできるだけ避ける。 
C コンクリート貫通部分にはさや管を設ける。 
D 異種金属の接触を避ける。 
E 電気防食設備を設ける。 
F 腐食しないプラスチック配管で施工する。 
G エポキシ樹脂などの腐食防止塗装での施工をする。
問題25 次のpH値(水素イオン指数)のうち、アルカリ性でかつ、中性に最も近いものはどれか。    

(1)

 1.5

(2)

 5.2

(3)

 6.5

(4)

 7.2 

(5)

 11.2

解説

(4)が正しい
pH7に近いpH7〜pH14までの数値
ポイント 塩基としてはたらく性質を塩基性(えんきせい)、またそのような水溶液を特にアルカリ性という。
危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法
問題26 危険物の類ごとに共通する性状として、次のうち正しいものはどれか。   

(1)

第一類の危険物は、可燃性の気体である。

(2)

第二類の危険物は、可燃性の固体である。 

(3)

第三類の危険物は、可燃性で強酸の液体である。

(4)

第五類の危険物は、酸化性の固体又は液体である。

(5)

第六類の危険物は、可燃性の固体又は液体である。

解説

(2)が正しい
<危険物の類ごとの性質>
性質 固体 ・液体 不燃性 ・可燃性
第一類 酸化性固体  固体  不燃性 
第二類 可燃性固体  固体  可燃性 
第三類 自然発火性物質および禁水性物質  固体 ・液体 不燃性 ・可燃性
第四類 引火性液体  液体  可燃性 
第五類 自己反応性物質  固体 ・液体 可燃性 
第六類 酸化性液体 液体 不燃性
問題27 危険物の性質について、次のうち誤っているのはどれか。    

(1)

同一金属でも、性状、粒度によって危険物になるものと、ならないものがある。 

(2)

不燃性の液体及び固体で、酸素を分離し、他を燃焼しやすくするものがある。

(3)

液体の危険物の比重は1より小さいが、固体の危険物の比重はすべて1より大きい。

(4)

危険物には単体、化合物、混合物の三種類がある。

(5)

多量の酸素を含んでおり、他からの酸素の供給がなくても燃焼するものがある。

解説

(3)が誤り
液体の危険物の比重は1より大きいものもある。二硫化炭素、酢酸
固体の危険物の比重は1より小さいものもある。カリウム、ナトリウム、リチウム
問題28 第一石油類を取り扱う場合の、火災予防上の注意事項として、次のうち誤っているのはどれ か。   

(1)

液体から発生する蒸気は、地上をはって思わぬところに滞留することがあるので、周囲の火 気に注意すること。

(2)

みだりに可燃性蒸気を発生させない。

(3)

著しく可燃性蒸気が滞留する恐れのある場所の電気設備は、防爆性のあるものを使用する こと。 

(4)

可燃性蒸気は低所に滞留することから、屋外の低所に可燃性蒸気を排出すること。 

(5)

蒸気が発生するような取り扱いをする場合は、十分な通風、換気を行い、常に燃焼範囲の 下限値よりも低くすること。

解説

(4)が誤り
可燃性蒸気は低所に滞留することから、屋外の高所、屋根上に可燃性蒸気を排出すること。
問題29 一般の泡消火器を使用すると泡が消えるので、消火の際、水溶性物品用の特殊な泡を使用 しなければならない危険物は、次のうちどれか。    

(1)

ガソリン 

(2)

軽油

(3)

ベンゼン

(4)

アセトン

(5)

クレオソート油

解説

(4)が正しい
アセトンは水溶性
【第4類の代表的な水溶性の危険物】 
       
アセトアルデヒド  特殊引火物
酸化プロピレン  特殊引火物
アセトン  第一石油類
ピリジン  第一石油類
メタノール  アルコール類
エタノール  アルコール類
酢酸  第二石油類
エチレングリコール  第三石油類
グリセリン  第三石油類
ポイント 第4類の危険物は水に溶けないものが多いが、溶けるものを覚える。溶けるものには水溶性液体用泡消火剤(対アルコール泡)を使う。また静電気の発生も少ない。
問題30 次の危険物の中で、水中に水没して保管しなければならないものはどれか。   

(1)

酸化プロピレン 

(2)

アセトアルデヒド 

(3)

酢酸エチル

(4)

二硫化炭素

(5)

ニトロベンゼン

解説

(4)が正しい
第4類の危険物で水中保存は二硫化炭素のみ、水に溶けない、水より重い、蒸気は有毒という理由から。
問題31 灯油の性質について、誤っているのはどれか。    

(1)

灯油にガソリンを混ぜると、危険性が大きくなる。 

(2)

揮発性が高いので、ガス抜き口栓付き容器に入れる。

(3)

引火点以上に加熱すると、引火する危険がある。

(4)

霧状になると、危険性が増大する。

(5)

電気の不導体で、静電気が発生しやすい。

解説

(2)が誤り
第4類の危険物はすべて密栓である。
問題32 軽油の一般的な性状等について、次のうち誤っているのはどれか。  

(1)

蒸気は空気より軽い。

(2)

水より軽い。 

(3)

水に溶けない。

(4)

ディーゼル機関等で燃料として用いられる。 

(5)

引火点は45℃以上である。

解説

(1)が誤り
第4類の危険物の蒸気はすべて空気より重い
問題33 メタノールとエタノールに共通する性状として、次のうち誤っているのはどれか。 

(1)

飽和1価アルコールである。 

(2)

燃焼時の炎の色は淡いため、認識しにくいことがある。 

(3)

沸点は、100℃未満である。 

(4)

引火点は常温(20℃)より高い。 

(5)

蒸気は空気より重い。

解説

(4)が誤り
  メタノール エタノール
引火点 12℃ 14℃
発火点 470℃ 390〜430℃
燃焼範囲 6〜36.5% 4,3〜19%
蒸気 毒性 麻酔性
燃焼範囲はガソリン(1.4〜7.6%)よりも広い。
問題34 アセトンについて、次のうち誤っているのはどれか。 

(1)

引火点は(常温20℃)より低い。 

(2)

無色の液体である。 

(3)

水に不溶で、水より軽い。 

(4)

特有の臭いがある。 

(5)

アルコール、エーテルに良く溶ける。

解説

(3)が誤り
水によく溶ける。
アセトン
第一石油類 
水溶性 
指定数量 400L
引火点 −18℃
燃焼範囲 2.6〜13%
問題35 動植物油類の自然発火について、次のうち誤っているのはどれか。 

(1)

よう素価が大きいものほど、自然発火しやすい。 

(2)

発生する熱が蓄積される状態にあるほど、自然発火しやすい。 

(3)

乾性油より不乾性油のほうが、自然発火しやすい。 

(4)

発火点が高いものほど、自然発火しにくい。 

(5)

貯蔵中は、換気をよくするほど自然発火しにくい。

解説

(3)が誤り
不乾性油より乾性油のほうが、自然発火しやすい。
動植物油の自然発火は、油が空気中で酸化され、この反応で発生した熱(酸化熱)が蓄積されて発火点に達すると起こ る。自然発火は一般に乾きやすい油(乾性油)ほど起こりやすく、この乾きやすさを油脂100gに吸収するヨウ素の グラム数で表したものをヨウ素価といい、不飽和脂肪酸が多いほどヨウ素価が大きく、ヨウ素価が大きい130以上ほど自然 発火しやすい。
 
もう一度 例題集 NO3 問題

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